openCanvas 6(オープンキャンバス 6) イラスト講座 vol.1

藤ちょこさんのCGイラストメイキング

ペイントソフトopenCanvas(オープンキャンバス)は、イラスト初心者から上級者まで幅広く対応できるwindows専用ペイントソフト。 ここでは、そんなopenCanvasを使った藤ちょこさんのCGイラストメイキングをご紹介します!

季刊エス10月号2014年9月15日発売初出 http://www.asukashinsha.jp/s-s/

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線画

線画は鉛筆ツールで描いている。不透明度の設定は70%くらい。うすめに設定し、重ね描きする事で線に強弱をつける。

ラフ

最初のラフからopenCanvas上で描いていく。なるべく仕上がりまでブレないように、ラフの時点で色のイメージは定着させる。

人物を塗る

1
まず、ベースの色をベタ塗り。スカートの部分は透け感のある素材の設定なので、レイヤー自体の不透明度を下げて作業する。
2
鉛筆ツールとエアブラシを使って、肌のカゲや頬の赤みを塗っていく。ブラシの不透明度はかなり低めに設定し、うすく塗り重ねていく。カゲ色にはすこし紫を混ぜ、深みを出す。
3
目を塗っていく。まず、瞳、瞳孔部分、まぶたから落ちるカゲやハイライトの光を塗る。
4
線画レイヤーより上に【加算】レイヤーをつくり、瞳に明るい水色を重ねる。加算レイヤーを使う事で、光っているような効果を出す事ができる。
5
髪を塗りこんでいく。カゲ色として紫色をうすく塗り重ねたり、黄緑色をプラスするなどバリエーションをつけながら。
6
前髪の部分には、うすく肌色を塗り重ねてなじませる。そして明るい水色を重ねてハイライトを入れる。
7
スカートを塗る。シワの線に沿って、肌色をスポイトで取りながら光があたる部分に塗り、透け感を出していく。
8
シワのラインや、カゲ、フリルの細かいカゲを塗っていく。全体の丸みを意識して、立体感を出していく。
9
【加算】レイヤーで、明るいピンクを重ねてハイライトを入れていく。シワの線のキワなどに入れ、パキッとさせる。

人物全体のカゲ調整

人物全体を塗り終わったら、不透明度25%の【乗算】レイヤーで、紫色を全体に重ね、肌部分には少しオレンジ色も重ねる。そして、消しゴムツールを使って、明るくしたいところのカゲを消しながら、全体の立体感を出していく。

翼を塗る

1
“水の翼”という設定。まず、ラフに沿って鉛筆ツールで翼の輪郭線を描く。
2
うすいグレーでカゲを塗り、輪郭線やカゲのキワに白を入れて光っている感じに。筆軸が透けている部分は指先ツールでこすって、水面の揺らぎを表現。
3
さらにカゲを塗りこんで、ハイライトを入れながら整えていく。そして、髪色の反射として、水色をキワにプラス。
4
気泡や、水しぶきの粒などを描き足して、より“水らしさ”を演出。
5
【加算】レイヤーで、明るい水色を光の当たる部分に重ね、光らせる。
6
全体のバランスを見て、カゲやハイライトなど細部を調整し、完成。

仕上げ

1
背景まですべて塗り終わったら、絵全体のバランスを見つつ、【加算】レイヤーでハイライトをさらに加える。
2
同様に【加算】レイヤーでオレンジ色をふんわり重ね、温かい光の感じを演出。

完成

藤ちょこ

この絵は、ラフから完成まですべてopenCanvasで作業を行いました。鉛筆ツールなどは、アナログに近い使い心地で自然に描く事ができます。また、レイヤーの種類が豊富で、細かい色の調整などもやりやすかったですね。背景に関しては、普段【パース定規】という機能もよく使っていて、それは自動的にパース線を引いてくれるので、すごく便利です。いろいろな機能が揃いつつ、簡単かつ感覚的に活用できるので、とても使いやすいソフトです。

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